付加価値とは?Webマーケティングで大切なこと

皆さんはWebマーケティングを通じて売り上げを伸ばしたかったり、認知を広げたかったりと様々な思いや考えがあるかと思います。

しかし、Webマーケティングを方法だけ知っても意味がありません。
お客さんは付加価値を求めています。

そのことは田尻望さんが書かれた「付加価値のつくりかた」を読んで気づかされました。

そこで今回はこの本で私が感じたこととWebマーケティングを行う上で大切にしている付加価値について紹介させていただきます。

そもそも付加価値ってなに?

付加価値ってなにか?と聞かれてすぐに答えられる人はいますか?
辞書で調べると以下のように記載されていました。
1,製品やサービスを作る上で、企業が独自に増やした経済的な価値
2,商品やサービスが持つ、競合他社にはない独自の魅力

しかし、今回紹介したい付加価値とは少しニュアンスが異なります。
この本では「付加価値=お客さんのニーズを叶えるもの」とされています。

Webマーケティングをはじめとするマーケティングをはじめたばかりの初心者に陥りがちなことはどうすれば売れるのかを考え、様々な施策に手を出しますことです。
しかし、それでは結果は出ません。

それではどうすればよいのでしょうか?
それは、「なぜお客さんは買うのか」それを突き詰めて考えていくことが重要になります。
お客さんのニーズを把握し、お客さん自身も気づいていないニーズを満たしてあげることが「付加価値」へとつながります。

ニーズの見つけ方

そうはいってもお客さん自身も気づいていないニーズをどうやって赤の他人が見つけることができるのでしょうか?

それは徹底した現場の調査によってお客さんの困りごとや求めているものを吸い上げて追及していきます。
お客さんが「なにを買い、いつ、どう使って、何を感じるのか、どんな時に価値を感じるのか」を洗い出し、ニーズを明確にするのです。

時には実際に現場に足を運んで様子を見たり、実際に使用している人にインタビューやアンケートを実施するのもいいでしょう。
具体的な状況や感情、行動、そのお客さんのバックグラウンドなど様々な要素を分析していきます。

もちろん一度ニーズが明確になっても終わりではありません。
市場も人も変化し続けます。
ニーズの探求には終わりはなく、完全に理解したと思った瞬間歩みは止まります。

「常にニーズを探求し続けること」がお客さんに付加価値を提供するうえで重要です。

潜在ニーズと顕在ニーズ

先ほどニーズの見つけ方について解説しました。
しかし、ニーズには「潜在ニーズ」と「顕在ニーズ」の2種類があります。

顕在ニーズを理解するのは比較的難しくはありません。
顕在ニーズとはお客さん自身が理解しているニーズのことで、例えば「ダイエット効果のある食事をとりたい」といったニーズのことです。
お客さん自身も認識していることなので、市場調査をしていても早い段階から見つけることができるニーズとなります。

次に、顕在ニーズとは、お客さん自身も認識していないニーズのことです。
例えば「いつまでも若々しくいたい」であったり、「健康リスクに備えたい」といったことがあります。

これらの例からもわかるように、潜在ニーズは顧客の深層心理に根差した欲求であり、顕在ニーズを満たす場合よりもより付加価値の高いニーズととなります。

そのため、その深い潜在ニーズ発掘は新たな市場開拓やサービス開発につながります。
お客さんのその深い潜在ニーズを満たすことができれば、世界初の付加価値につながるので、お客さん自身も気づいていない潜在ニーズのさらにその先のより深い潜在ニーズの探求が重要です。

個人と法人によって顧客の付加価値は異なる

ここまで付加価値の考え方の元となるニーズについて解説してきました。
しかし、こちらが付加価値と考えて提供していてもお客さんのニーズを超えたものは付加価値とは言えません。ただのムダに終わります。

お客さんのニーズは対象を企業顧客とするのか個人顧客とするのかによっても変わってくるので注意が必要です。
法人顧客と個人顧客ではメリットが異なるからです。

個人顧客は先ほどの潜在ニーズと顕在ニーズでもあったように感情で動くことが多分にあります。
しかし、法人顧客はそうはいきません。組織の一員となり感情で判断することができないのです。
法人顧客であれば、生産性のアップやコストダウン、リスク回避、財務の改善など個人顧客を対象とするときと少し考え方が変わるので、切り分けて考えましょう。

そうはいっても法人顧客の奥にも顧客がいるのは間違いありません。
法人顧客への付加価値提供が、法人顧客の先のお客さんへの価値を上げることにつなげていく。
そんな考え方をすることで全体像をとらえることができるようになるかもしれませんね。

【利点と特徴】それぞれの主語

利点と特徴はそれぞれの意味をしっかりと認識し、使い分ける必要があります。
お客さんのニーズを叶えること(付加価値をつけること)を目的としたときこれらの主語を明確にする必要があります。

『利点』とはベネフィットともいわれるもので、お客さんの叶えたい未来のことやその商品やサービスを使った先の様子やメリットのことを言います。
つまり、利点の主語は『お客さん』になります。

一方、『特徴』とはその商品の機能を指します。
掃除機を例に商品紹介文を考えてみます。
「軽くて吸引力のあるコードレス掃除機」
これは主語が掃除機になりますよね?

では、お客さんを主語にした場合はどうなるのでしょうか?
「高い位置の掃除が楽になる掃除機」
この文章の主語を掃除機にするとおかしな文になります。
このようにお客さんを主語と考えることが付加価値を具体化するためには重要です。

利点を考えるときには、「ということはつまり?」「だからなに?」というように発展・派生させていくことが必要になっていきます。

「軽い(特徴)」ということはつまり?「持ち運びやすい(利点)」
「コードレス(特徴)」だから何?「どこでも掃除機を使える(利点)」といったように考える必要があります。
さらにその利点をさらに発展させていくことで、様々な利点を見つけることができるようになっていきます。

マーケティングにおいて大切なこと

ここまで「付加価値とは何か?」「どのように考えていくのか?」について考えてきました。
では、実際にマーケティングにはどのように活かしていくことができるのでしょうか?

この本では「マーケティングにおいて最も重要なことはどうしたら付加価値を最大化・最適化しお客様に提供できるか」と語られています。

キャッチコピーや訴求するポイントを考える時には付加価値の考え方は大切になってきます。

もちろんこれは一朝一夕では身につくような考えではありません。
市場や実際のお客さんのもとに足を運んで観察や調査を行うことは楽なことではありません。

しかし、付加価値を最大化していくためには地道に習慣化することがとても大切です。

まとめ

今回は『付加価値の作り方』という本の解説と私なりの見解を解説しました。

取り上げきれなかったですが、付加価値のある商品化のプロセスや組織として付加価値を作っていく仕組みなど面白い内容が盛りだくさんです。

これからWebマーケティングを学んでいくうえで大切な考え方の基盤になる、そんな本だと思います。
気になる方はぜひ手に取って読んでみてください。

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